☆☆ 法 話 ☆☆
 
【 私の如是我聞 】

第45回 名号みょうごうのご本尊 更新 平成27年5月

 ご本尊とは根本こんぽん主尊しゅそんということで、 もっとも敬うべき尊いおかたということです。
浄土真宗のご本尊は《阿弥陀如来一仏》です。
これは、阿弥陀さま以外の仏さまや、菩薩ぼさつがたを うやまわないというのではなく、 この私の究極のりどころであり、 救いのみ親として仰いでいる仏さまが、阿弥陀さまであるということです。
お仏壇のご本尊には、「南無阿弥陀仏」の 六字名号ろくじみょうごうとか、 阿弥陀さまの絵像、あるいは木造の 形像本尊ぎょうぞうほんぞんがあります。
いずれも阿弥陀さまが、私ども一人ひとりに、必ず浄土へ迎えとると告げられているお言葉であり、お姿であって、 仏さまのお慈悲のあらわれなのです。
南無阿弥陀仏は「名体不二みょうたいふに名号みょうごう」といわれるように、阿弥陀さまのみ名であると同時に、 阿弥陀さま(仏体ぶったい)そのものでもあるのです。
といいますのは、阿弥陀さまは、その 智慧ちえの徳も、 慈悲じひのはたらきも、仏さまのあらゆるお徳を、すべて南無阿弥陀仏という 名号にこめて、生きとし生けるすべてのものに与え、仏になる資格のないものが、仏になれるようにしてくださっているからです。
しかも「南無阿弥陀仏」という名号は「われをたのめ、必ずたすける」という救いのいわれをあらわしていて、私どもを呼び覚ましていて くださる本願の「みことば」でもあるのです。
私どもは、わが家のお仏壇の中にあらわれてくださった、ご本尊の南無阿弥陀仏を仰ぐとき、悩み多い私の人生の中に入ってきて、 「われをたのめ、必ず救う」と呼びかけ、私を救うためにはたらいてくださっている阿弥陀さまに、遇わせていただくのです。
朝な夕な、ご本尊を仰いでお念仏し、おたすけくださる阿弥陀さまのご恩を偲ばせていただきましょう。

 では最後に、ご一緒にお念仏申しましょう。
南無阿弥陀仏・・・・。

※『朗読法話集(第一集)』(本願寺出版社 1,300円 電話 075-371-4171)
読経だけでなく、少しでも、み教えを味わっていただけるようにとの願いから、本願寺から刊行されました。
※本書は「仏の教え」「浄土真宗の教え」「特別法話」「荘厳・仏事・作法」の四種類に分類しています。一つの法話で ひとつの内容を味わっていただけるよう編集されています。
※ご法座の最後は、「では最後にご一緒にお念仏申しましょう」といって、一同がお念仏を申しながら、 合掌礼拝して終了します。


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