《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

     
第168回  蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋 更新 2025年8月

 (39) 罪の沙汰は益なし
 仰せに、一念発起の義、往生は決定なり、つみけして助けたまはんとも、罪けさずしてたすけたまはんとも、弥陀如来の御はからひなり。
 つみの沙汰無益なり。たのむ衆生を本とたすけたまふ事なりと、仰られ候なり。
   
 【意訳】
  蓮如上人の仰せに「一念の信心を おこしたものは、たちどころに往生することが確実に定まるのである。
 罪を消しておたすけなさろうとも、また罪を消さずしておたすけなさろうともそれは 弥陀如来みだにょらいの御はからいである。
凡夫ぼんぶの私どもが、罪についてかれこれいうことは無益である。
 一流の かなめは、たのむ衆生をめあてにおたすけなさることであると、 蓮如上人れんにょしょうにんは仰せられた。
 
 【解説】
 どうやらすると、自分の罪の 沙汰さたにとらわれて、佛の救いを仰ぐことを忘れ悩むことを、 解消かいしょうしてくだされた適切な 御教化ごきょうけである。



 『蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋』 
    梅原真隆うめはらしんりゅう
本願寺出版社
電話 075-371-4171
 

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本願寺出版社




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