☆☆ 法 話 ☆☆
 
【 私の如是我聞 】

第42回 ご先祖をしのんで 更新 平成27年2月

 月日の経つのは早いもので、法名釈【  】、(  )さんがお亡くなりになられて、すでに( )年がたちました。
故人生前のいろいろな思い出の中に、この日をお迎えのことと存じます。
浄土真宗の法事、年忌法要の意味は、ご先祖にお経をささげることではなく、亡き人の忌日を縁として、仏さまのお徳をたたえ、 お経に説かれているみ教えを聞かせていただくことにあります。
年忌法要という形で、ご先祖が与えてくださったこの聞法の機会を、むだにすることのないように、 仏法ぶっぽうの意味に気づき、お念仏申させていただくことにご法事の意義があり、 ご先祖に御恩報謝させていただける道なのだと思います。
今の私たちの家庭生活は多忙をきわめ、家族もそれぞれ、別々に住んでいることが多くなりました。
したがって、仏法をつぎの世代に伝えることは、たいへんむつかしくなってきました。
こうして、亡き人のご法事をご縁として皆さまがお集まりになり、仏さまのみ教えを聞かせていただくことは、たいへん有意義な機会であると いわなければなりません。
この機会に、私たちは決してひとりではなく、多くの人びとのつながりの中で生かされていること。
多くの親せきのかたがたの願いに包まれて生かされていること。
そして何よりも、お念仏を共にしていることを確かめていただきたいのです。
そしてこのお念仏は、ご先祖から、このご家庭にお伝えいただいたものなのです。
ともに手を合わせ、「南無阿弥陀仏」とおとなえすることによって、ご先祖がたとはもとより、ともすれば、ばらばらになりがちな家族の心が、 一つになれるのではないでしょうか。
単なる 偶然ぐうぜんによって、この場所に居合わせているのではありません。
「お念仏を共にする」というのは、いま申し上げたような意味なのです。
家族はただ血のつながりというだけではなく、お念仏によって 未来永劫みらいえいごうにつながっていくのだということを確かめる機会を、 年忌法要ねんきほうようという形で、ご先祖がつくってくださっているのです。
何がご先祖のご恩にこたえる道なのか、ということに思いをめぐらしながら、ご一緒にお念仏申しましょう。
南無阿弥陀仏・・・・。
 では最後に、ご一緒にお念仏申しましょう。南無阿弥陀仏・・・・。

※『朗読法話集(第一集)』(本願寺出版社 1,300円 電話 075-371-4171)
読経だけでなく、少しでも、み教えを味わっていただけるようにとの願いから、本願寺から刊行されました。
※本書は「仏の教え」「浄土真宗の教え」「特別法話」「荘厳・仏事・作法」の四種類に分類しています。一つの法話で ひとつの内容を味わっていただけるよう編集されています。
※ご法座の最後は、「では最後にご一緒にお念仏申しましょう」といって、一同がお念仏を申しながら、 合掌礼拝して終了します。


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今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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