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法 話
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【 私の如是我聞 】
第39回
幼い子供との別れ
更新
平成26年11月
ご両親さまをはじめ、ご親族の皆さまがたのおこころをお察しするとき、何と申しあげてよいか、言葉をうしなってしまいます。
どうしてこんなに早く、どうしてこんなに幼くして、私たちを残して先立ってしまったのか、なぜ、なぜうちの子だけがと、 深い悲しみの中に、生きる望みさえ見うしなってしまわれる程でございましょう。
しかし、本当につらいことですが、この別れの事実を、私たちはどうしても、受け入れていかねばなりません。
親子としての出会いはわずかの月日であったけれど、たくさんの思い出を残してくれてありがとう、そのみじかい「いのち」を
燃
(
も
)
やしつくして輝いた、かけがえのない「いのち」のすばらしさと尊さを、 教えてくれてありがとうと、お子さまにお礼を申すようになりたいものです。
阿弥陀如来さまは、お子さまのために、深いあわれみをおかけくださっています。
お子さまをみ光りのうちにおさめとり、いだきとってお浄土へつれていってくださっています。
そして、お浄土において、きっとかならず共に会うことができるといわれています。
この悲しみを、この苦しみをのりこえ、さまざまな尊いことに気づかせていただくためには、これをご縁にして、親鸞聖人の み教えを聞かせていただくことより、ほかにはありません。
平安時代の
歌人
(
かじん
)
、
和泉式部
(
いずみしきぶ
)
は、 わが子に先立たれた悲しみを
夢
(
ゆめ
)
の
世
(
よ
)
を
あだにはかなき
身
(
み
)
をしれと
教
(
おし
)
えてかえる
子
(
こ
)
は
知識
(
ちしき
)
なり 【繰り返し朗読】
と歌っています。
お子さんが短いその
生涯
(
しょうがい
)
を つくして、私どもに告げようとされたことを、阿弥陀如来さまのみ教えをとおして、聞き開かせていただきましょう。
それが人生の善き師、すなわち善知識としてのお子さんの語りかけに答える道であり、残された私たちが、 命がけでたずねていかねばならないことだと思います。
では最後に、ご一緒にお念仏申しましょう。南無阿弥陀仏・・・・。
※『朗読法話集(第一集)』(本願寺出版社 1,300円 電話 075-371-4171)
読経だけでなく、少しでも、み教えを味わっていただけるようにとの願いから、本願寺から刊行されました。
※本書は「仏の教え」「浄土真宗の教え」「特別法話」「荘厳・仏事・作法」の四種類に分類しています。一つの法話で ひとつの内容を味わっていただけるよう編集されています。
※ご法座の最後は、「では最後にご一緒にお念仏申しましょう」といって、一同がお念仏を申しながら、 合掌礼拝して終了します。
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今生最後と思うべし
一このたびのこのご縁は
我一人の為と思うべし
一このたびのこのご縁は
初事と思うべし
一このたびのこのご縁は
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