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法 話
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【 私の如是我聞 】
第34回
仏弟子として
更新
平成26年6月
帰敬式
(
ききょうしき
)
は阿弥陀如来の願いに
帰依
(
きえ
)
し、お釈迦さまのお
弟子
(
でし
)
にしていただき、こころから仏さまを 敬う気持ちをあらわす
儀式
(
ぎしき
)
です。 帰敬式をお受けになった方々は、本日より、形だけの浄土真宗の門徒ではなく、真の念仏者として生きる決意を、 阿弥陀如来さまに誓われました。この帰敬式を、お受けになったことをご縁として、ひとこと、ご法話を【朗読】 させていただきます。
帰敬式
(
ききょうしき
)
のことを「おかみそり」といいます。
「おかみそり」は髪をそる、
剃髪
(
ていはつ
)
を あらわします。
つまり、いたずらに我欲にひきずられて、外見ばかり気にする
虚飾
(
きょしょく
)
をすて、まことの道に入ったことをあらわす意味が あります。
仏教では、古くから入門の
儀礼
(
ぎれい
)
として、 「
三帰依三唱
(
さんきえさんしょう
)
」ということがいわれてきました。
三帰依
(
さんきえ
)
を三度となえたからです。
三帰依
(
さんきえ
)
とは、
三宝
(
さんぽう
)
に帰依することです。
三宝
(
さんぽう
)
とは、私どもの心の
依
(
よ
)
りどころとなってくださる大切な宝物のことです。
仏
(
ぶつ
)
【
仏陀
(
ぶっだ
)
】と
法
(
ほう
)
【
教法
(
きょうぼう
)
】と
僧
(
そう
)
【
僧伽
(
さんが
)
】、 この三つを三宝といいます。
この三宝を心の
依
(
よ
)
りどころとして生きていきます、 と誓うことを 「
三帰依
(
さんきえ
)
」といいます。
南無帰依仏
(
なもきえぶつ
)
【真実のめざめたかた《仏》をこころの
依
(
よ
)
りどころとして生きていきます。】
南無帰依法
(
なもきえほう
)
【仏のお説きくださったまことの教法《法》をこころの
依
(
よ
)
りどころとして生きていきます。】
南無帰依僧
(
なもきえそう
)
【仏の教えを
依
(
よ
)
りどころとして生きていく人々の、 和やかなつどい《僧》をこころの
依
(
よ
)
りどころとして 生きていきます。】
この三つです。こうして三宝に帰依するひとを、仏弟子と呼びます。
仏弟子といっても、私どもは、これまでの日常生活を捨てることはできません。家庭を営み、それぞれの仕事を しながら、お念仏の道を歩ませていただくのです。
親鸞聖人もまた、 「
僧
(
そう
)
に
非
(
あら
)
ず、
俗
(
ぞく
)
に
非
(
あら
)
ず」といって、家庭を持ちながら、仏弟子として、 念仏者の道を歩まれました。
私たちはそれぞれの仕事に全力をつくし、なごやかな家庭生活を営むなかで、お念仏を申し
【
念仏
(
ねんぶつ
)
】、 み教えを聞きひらき
【
念法
(
ねんぽう
)
】、 そして、たがいに
同朋
(
どうぼう
)
・兄弟として むつみあう
【
念僧
(
ねんそう
)
】のです。
そこに
自
(
おのずか
)
らまことの仏弟子としての生き方が 開けていきます。それゆえ、仏弟子としての法名をいただいているのです。
親鸞聖人もまた、
釈親鸞
(
しゃくしんらん
)
と 名のっておられます。これまでの俗名のほかに、「法名 釈○○」をいただくことは、お釈迦さまの家系に入らせて いただいたしるしです。
法名を大切にして、生涯、まことの仏弟子としての自覚をもった歩みを、かさねさせていただきましょう。
では最後に、ご一緒にお念仏申しましょう。南無阿弥陀仏・・・・。
※『朗読法話集(第一集)』(本願寺出版社 1,300円 電話 075-371-4171)
読経だけでなく、少しでも、み教えを味わっていただけるようにとの願いから、本願寺から刊行されました。
※本書は「仏の教え」「浄土真宗の教え」「特別法話」「荘厳・仏事・作法」の四種類に分類しています。一つの法話で ひとつの内容を味わっていただけるよう編集されています。
※ご法座の最後は、「では最後にご一緒にお念仏申しましょう」といって、一同がお念仏を申しながら、 合掌礼拝して終了します。
本願寺
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本願寺ホームページにて、本願寺の法話のラジオ放送を本願寺ホームページのウェブサイトで聞けます。
沢山の法話が聞けます。ぜひ一度聞いてみて下さい。
西本願寺ホームページ
今生最後と思うべし
一このたびのこのご縁は
我一人の為と思うべし
一このたびのこのご縁は
初事と思うべし
一このたびのこのご縁は
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