《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

  
第83回 第五条 親鸞しんらんは父母の孝養のためとて 更新 平成30年7月

 親鸞しんらん父母ちちはは追善供養ついぜんくようのために念仏したことは、かつて一度もありません。
 というのは、  いのちのあるものはすべてみな、これまで 何度なんどとなく うまかわりしてきた中で、 父母ふぼであり、 兄弟・姉妹きょうだい・しまいであったのです。
 この いのちえ、 浄土じょうど往生おうじょうしてただちに ほとけとなり、どの ひとをもみな すくわなければならないのです。
   念仏ねんぶつ自分じぶんちからつとめる ぜんでありますなら、その 功徳くどくによって 父母ちちははすくいもしましょうが、 念仏ねんぶつはそのようなものではありません。
   自力じりきにとらわれた こころて、 すみやかに 浄土じょうど往生おうじょうしてさとりを ひらいたなら、 まよいの 世界せかいにさまざまな せいけ、どのような くるしみの なかにあろうとも、 自由自在じゆうじざい不可思議ふかしぎなはたらきにより、 なによりもまず えんある 人々ひとびとすくうことができるのです。
 このように 聖人しょうにんおおせになりました。



※『大きな字の歎異抄たんにしょう』 
   解説 梯圓かけはしじつえん
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今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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