《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

第39回 み光につつまれて(二) 更新 平成26年11月
(偈文) 
摂取せっしゅ心光しんこう、 つねに照護しょうご したまふ。
         (第三十八話〜第三十九話)
 阿弥陀如来あみだにょらい光明こうみょうは、生きとし生きるすべてを 照らしてくださいます。
光明こうみょうとは、 阿弥陀如来あみだにょらいのさとりの 智慧ちえです。
さとりの智慧ちえは迷いの世界を照らし、 救わずにはいられない慈悲じひとなって私たちに はたらきかけてくださいます。
光明こうみょうは、 本願ほんがんを信じている人を照らし まもってくださいます。
また本願ほんがんを信ずることのできない人を、 本願ほんがんを信ずる人に育ててくださいます。
摂取せっしゅ心光しんこう つねに 照護しょうごしたまふ」というのは、 阿弥陀如来あみだにょらい慈悲じひの心から放たれる 光明こうみょうが、 本願ほんがんを信じ念仏を申す人を照らしづめに照らし、 まもりづめに まもってくださることをいうのです。
寝ているときも、起きているときも、四六時中この私を照らし まもってくださっています。 
それはあたかも、日光が草木を照らしあたためて、養い、育て、 まもり、導くのと同じように、 阿弥陀如来あみだにょらい光明こうみょうは、私たちの心を照らし、あたため、 養い、育て、まもり、導いてくださるのです。 
 照らしまもるといっても、たとえば交通事故に あわないようにまもってくださるというのではありません。
病気にならないようにまもってくださるのでもありません。
そういうことではなくて、目先の欲望にとらわれて迷う 凡夫ぼんぶである私たちを、 阿弥陀如来あみだにょらいは真実の人生を 歩ませようとまもってくださるのです。
本願ほんがんを信じ念仏を申す人は、他の間違った教えや 誘惑に惑わされず、またどんな悪にも妨げられずに、たしかな足どりでこの人生を歩むことができるのです。


(話題) 他の宗教からさそいをうけたことがありますか。そのときあなたはどうしましたか。


※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集) 正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は 「正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」の 依経段えきょうだん を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。



今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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