《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

     
第156回  蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋 更新 2024年8月

 (27) 御開山の御影
 
 明応五年九月廿日、 御開山聖人ごかいさんしょうにん御影様ごえいさま、空善に御免あり。
 なかなか、ありがたさ、申に、限りなき事なり。

 【意訳】

 明応五年九月二十日、 蓮如上人れんにょしょうにん御開山聖人ごかいさんしょうにん の  御影ごえいを、 御堂衆をつとめていた空善へ御さげになり 安置あんちして拝むことをおゆるしになった。
 空善は言葉でつくされぬほど、まことに有難い事ことであると感激した。  
 【解説】
 当時は、末寺では御本尊だけを安置して 御開山ごかいさん御影像ごえいぞう安置あんちすることは一般に許されていなかった。
 そしてただ 法縁ほうえんのふかい 由緒ゆいしょのあるところだけに許されたのであった。
 空善はここに特別な 恩許おんきょこうむって 御開山ごかいさん御影像ごえいぞうを許されたことを感激したのである。
この一条は『空善記』にあるもので、空善の手記である。



 『蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋』 
    梅原真隆うめはらしんりゅう
本願寺出版社
電話 075-371-4171
 

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本願寺出版社




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