《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

     
第144回  蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋 更新 2023年8月

 (14) 聖教しょうぎょうむもの
 
 教化するひと、まづ信心をよく決定して、そのうへにて聖教をよみかたらば、きくひとも信をとるべし。

 【意訳】
  ひとを教えみちびこうとおもうものは、まず何よりも、わが身が 信心しんじん決定けつじょうして、それから 聖教しょうぎょうをよみこなし、そのいわれ、そのよろこびを語り聞かせたなら、聞く人もそのとおりに 信心しんじんをうるであろう。
 
 
 【解説】
 これは、蓮如上人の仰せである、上人が教化の任にあたる周囲の人々に、自信教人信の 鉄則きまりをさとされたお言葉である。
 みずからが信じてもいないものが、他に対して 聖教しょうぎょうをよみきかせたとて、何の所詮もない。
 かえって、自分もあやまり、他人を惑わすことになる。
 そのころ、 聖教しょうぎょうを読んで聞かせる教化の かたが山科の本願寺に創められてあったのである。
 今条は、これに対する上人の訓戒である。
 



※『蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋』 
    梅原真隆うめはらしんりゅう
本願寺出版社
電話 075-371-4171
 

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今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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