《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

     
第142回  蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋 更新 2023年6月

 (12) 聖教しょうぎょう安心あんじん
 聖教をよくおぼえたりとも、他力の安心を、しかと、決定なくば、いたづらごとなり。
 弥陀をたのむところにて、往生決定と信じて、ふたごころなく、臨終までとほりさふらはば往生すべきなり。

 【意訳】
 いかほど 聖教しょうぎょう義理わけがらを心得、文句をおぼえたといっても、仏力にすくわれる 安心あんじんをしっかりと 決定けつじょうしないでは、無駄ごとである。
 弥陀をたのむ信の一念に、往生はまちがいなく決定すると信じて疑いはれる、この信、いのち終わるまで一生つらぬきとおって居ることであるから、往生できるのである。
 
 【解説】
 
  聖教しょうぎょう学解がくげが救いではない。
 救いはただ信ずるひとつであることをしめされたのである。
 また理屈を覚えるのは信心ではない、信心というは仏をたのむことであると、 識別しきべつされたのである。



※『蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき新釋』 
    梅原真隆うめはらしんりゅう
本願寺出版社
電話 075-371-4171
 

お経の本やCDや仏書の販売 西本願寺の本
本願寺出版社




今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


トップページへ   聖典講座に戻る   書庫をみる