《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

  
第100回 女性のための正信偈しょうしんげ
題目だいもくについて」
更新 2019年12月

 3 題目だいもくについて
 「しかれば、 大聖だいしょう真言しんごんに帰し、 大祖だいそ解釈げしゃくえつして、仏恩の深重なることを 信知しんちして、
正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」を作りて曰く、 帰命無量寿如来きみょうむりょうじゅにょらい南無不可思議光なもふかしぎこう、、、、、、、」
と、 「正信偈しょうしんげ」は はじまるのです。
正信偈しょうしんげ」は、 つぶさには、 「正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」といいまして、 「念仏を 正信しょうしんする讃偈『うた』」ということです。
 念仏とは、第十七願に誓われた名号です。
 名号とは、「どんなことがあっても、あなたを救わずにはおかない」という如来さまの おはたらきです。
 この如来さまの おはたらきを 正信しょうしんする讃偈が
正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」ということであります。
 正信しょうしんとは、 傍信ぼうしん邪信じゃしん雑信ざっしんに対する言葉であると、 存覚上人ぞんかくしょうにん 【本願寺第三代目覚如上人のご長男】はあきらかにしてくださいました。
 傍信ぼうしんとは、かたわらに信じるということで、念仏以外に、 何かを信じているが、念仏も そのかたわらに信じるということであります。
 ある特定の宗教を信じながら、家に つたわる お念仏も させてもらう というような信じかたを 傍信ぼうしんというのです。
 邪信じゃしんとは、 現世祈祷げんぜきとうのために念仏を となえたり、念仏を となえれば、こんな利益があると 一人決めして 念仏をよろこんでいるような信じかたです。
 真実の如来の世界に生まれるということにしましても「私は念仏しているから間違いない」と一人決めしてかかるような信じかたは邪信です。
  往生おうじょう間違いなしと決めてくださるのは如来さまの おはたらきです。
  雑信ざっしんとは 「信仰しんこうは なんでも ありがたい」と、きょうは阿弥陀さま、きょうは お大師さま、 きょうは お不動さまと、なんでもかんでも、他人の参るところはどこにでも参って、何様でも みな信仰しているという信じかたです。
  正信しょうしんとは 「どんなことがあっても、あなたを救わずにはおかない」という如来さまの おはたらき【名号】を、すなおに聞かせていただき、如来さまのおはたらきの中を、 力一ぱい生き抜かせていただくことです。
 親鸞聖人しんらんしょうにんは 『一念多念証文いちねんたねんしょうもん』に、

  『「きく」といふは本願ほんがんを ききて疑ふ心なきを聞といふなり、また
「きく」といふは信心しんじんを あらはす 御法なり。』
 と べられて、 信心しんじんといっても、「きく」以外にはないことを あきらかにしてくださいます。




※『女性のための正信偈しょうしんげ』 
    藤田徹文ふじたてつぶん
本願寺出版社
電話 075-371-4171
 

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本願寺出版社




今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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