☆☆ 法 話 ☆☆
 
【 私の如是我聞 】

                   
第31回 人身受け難し更新 平成26年3月


 ある科学者のお話ですが、この地球を含む 太陽系たいようけいは、 およそ四十六億年前に誕生したそうです。
そして、この太陽系には、九つの惑星わくせいが ありますが、唯一ゆいいつ生命体せいめいたいが存在しているのは地球だけです。
地球は太陽から一億五千万キロメートル離れた軌道きどうを 回っています。
この距離の軌道というのが、「水」が存在するのに、ちょうどよかったことから、水をはじめ、生命体をはぐくむ環境が つくられたといいます。
そして、この地球に、最初の生命があわられたのは、実に三十六億年前のことでした。
生命をはぐくむにふさわしい環境が与えられ、そして生命が誕生し、三十六億年を経て、ひとりの「人間」としての、 今の私が存在しているのです。
この話をされた科学者は、「生命」というものが、実は素晴らしい偶然がいくつも重なりあって、誕生したのだということを 考えると、ほんとうに今、私がこうして生き、生かされていることに、感謝しなければならないとおっしゃっていました。
 思えば、私たちのこの人生は、たった一度だけの、得難えがたい 人生なのです。
私たちがこの世に生まれるのには、どれだけ多くの因縁があったことでしょうか。 
また生まれてからも、両親をはじめ、多くの人々や、多くの「いのち」のおかげで、生かされてきたのです。  
この人生を生き抜いてゆくことは、人間として生まれさせていただいたものの、「いのち」に対する最大の責任ではないでしょうか。  
 では、この一度だけの大切な人生を、どう生きたらよいのでしょうか。  
それは、仏法を聞かせていただき、立派な人間として生きる道を、歩ませていただくことです。
 仏の教えにあい、ありがたい「いのち」であった、「生まれてきてよかった」といえる私にさせていただきたいものです。

 では最後に、ご一緒にお念仏申しましょう。南無阿弥陀仏・・・・。

※『朗読法話集(第一集)』(本願寺出版社 1,300円 電話 075-371-4171)
読経だけでなく、少しでも、み教えを味わっていただけるようにとの願いから、本願寺から刊行されました。
※本書は「仏の教え」「浄土真宗の教え」「特別法話」「荘厳・仏事・作法」の四種類に分類しています。一つの法話で ひとつの内容を味わっていただけるよう編集されています。
※ご法座の最後は、「では最後にご一緒にお念仏申しましょう」といって、一同がお念仏を申しながら、 合掌礼拝して終了します。


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今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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