《 聖典の講座 》
『無常迅速 生死の事大なり』
「帰命無量寿如来、南無不可思議光」の二句は、
親鸞聖人がご自分の信心をお述べになったものです。
昭和二十三年(一九四八年)の蓮如上人四百五十回忌を記念して制定された「しんじんのうた」には、
「ひかりといのちきわみなき、阿弥陀ほとけを仰がなん」と
意訳されています。
「無量寿、不可思議光の阿弥陀如来に、
南無し、帰命いたします。」
という、親鸞聖人の信心の表明であると同時に、正信偈全体を総括されたお言葉です。
「私は、無量寿、不可思議光の阿弥陀如来に、
南無し、帰命して、
この正信偈を書きますから、みなさんも、どうか、
正信偈をご縁として、
この阿弥陀如来の本願を信じてください。」
という聖人のねがいがこもっているのです。
「南無」とは、古代の中国の言葉、漢文に訳したのが、「帰命」です。
いずれも、「阿弥陀如来のおおせにしたがう」
という意味で、単なる尊敬の気持ちをあらわすものではありません。
阿弥陀如来に向かって、
「どうかおたすけください」とお願いをする言葉でもありません。
「いつでも、どこでも、私と一緒にいてくださる阿弥陀如来に、
すべてをおまかせします」という絶対随順の心をあらわしています。
阿弥陀如来の仰せにしたがって生きてゆく人生のたしかさを、
私たちもここで学びましょう。
(話題)
阿弥陀如来に帰依された親鸞聖人のおこころもち、
それを私たちがいただくということは、どういうことでしょう。
※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集)
正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は
「正信偈念仏偈」の
依経段
を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。
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