《 聖典の講座 》
『無常迅速 生死の事大なり』
『蓮如上人御一代記聞書』第三十二条に、次のような意味のお言葉があります。
「朝夕に
正信偈和讃をおつとめして、
念仏するのは、
往生の因になると思うか、それともならないと
思うか」と、
蓮如上人が
僧たち
一人一人に
お尋ねになりました。これに
対して、
「往生の因となると思う」というものもあり、
「往生の
因とはならないと思う」というものもありましたが、
上人は、
「どちらの
答えもよくない。
「正信偈和讃」は、衆生が
弥陀如来を信じておまかせし、この信心を因として、このたび浄土に往生させていただくという
道理をお示しくださったものである。だから、その
お示しをしっかりと聞いて信心を得て、ありがたいことだ、ありがたいことだと
親鸞聖人の御影像の前で
喜ぶのである」と、繰り返し繰り返し仰せになりました。
(『蓮如上人御一代記聞書』現代語版二十六頁)
ここには正信偈を拝読するときの、私たちの心がまえを、きわめて適切に示してくださっています。
正信偈だけではありません。読経はすべてこの心がまえが大切です。自分の往生の因にしようとか、亡くなった人たちへの追善供養のためにお経を読むように思っている人がいます。
浄土真宗では、お経に説かれている
阿弥陀如来の救いの法を聞かせていただいて、救われることを感謝して読経することを忘れてはなりません。
(話題)
浄土真宗の読経の意義について話し合いましょう。
※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集)
正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は
「正信偈念仏偈」の
依経段
を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。
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