《 聖典の講座 》
『無常迅速 生死の事大なり』
(偈文)
等覚を
成り
大涅槃を
証することは、
必至滅度の
願
(第十一願)
成就なり。
(第二十九話〜三十一話)
次に、親鸞聖人はお念仏に生きる人びとに与えられる
利益をお説きになっています。
どんな利益でしょうか。
それは、この世に生きているままで、お浄土に生れることにまちがいのない身となり、
この世の
寿命がつきたそのときには、
浄土に生れて仏にならせていただくという
利益です。
お浄土に生れる身にしていただくのは、この世で得る
利益です。
浄土に往生して仏にしていただくのは来世で得る
利益です。
お念仏に生きる人は、この世と来世の両方にわたって
利益をいただきます。
等覚というのは、
仏道を歩む
菩薩の最高の地位を言います。
お念仏に生きる人は
菩薩の最高位と同じ身分になるのです。
ですから、この世を終われば次の世には仏になるのです。
これがこの世でいただく
利益です。
大涅槃とは、
この世の命が終わって、来世に浄土に生れて仏のさとりをひらくことを言います。
お浄土に生れた人は、迷うすべての人びとを救おうと積極的に活動する、
そういうすばらしい力がめぐまれます。
それは、
阿弥陀如来が
四十八願の中の
第十一番目に、
「必至滅度」、
すなわち、お念仏を信ずる人を必ず迷いの世界からさとりの世界に渡してみせるという誓いを
完成されているからです。
その約束のとおりに、私たちはお浄土に生れて仏になることができるのです。
私たちはお浄土に向かって、一日一日を充実した思いで生きてゆく身になるのです。
(話題)
いろいろな宗教の利益と
浄土真宗の
利益の違いについて話し合ってください。
※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集)
正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は
「正信偈念仏偈」の
依経段
を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。
|
今生最後と思うべし |
一このたびのこのご縁は |
我一人の為と思うべし |
一このたびのこのご縁は |
初事と思うべし |
一このたびのこのご縁は |
聴聞の心得 |
トップページへ
聖典講座に戻る
書庫をみる