《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

第28回 み名を信じる 更新 平成25年12月

(偈文) 
本願ほんがん名号みょうごう正定しょうじょうなごうなり。
至心ししん 信楽しんぎょうがん (第十八願)を いんとす。
         (第二十五話〜二十八話)

 浄土真宗のみ教えで大切なことは、 「名号みょうごうを信じる」 ことです。
これなくして私たちはお浄土へ生まれることはできません。
ですから
本願ほんがん 名号みょうごう 正定しょうじょうな ごう  至心ししん 信楽しんぎょう がん いん」といわれたのです。
 たとえば、舟【名号みょうごう】は ものを乗せて渡すはたらきをもっています。
しかしその船に私が乗ってこそ【信心】、私は向こう岸【お浄土】へと渡る【往生】することができます。
確かに船はものを載せて渡す力をもっていますが、私がその船に乗らなければ、私は渡すことはできません。
船に乗ってこそ大海原おおうなばらを 渡ることができるように、名号みょうごうを 信じてこそ、生死しょうじの荒海を渡ることが できます。
船に乗ろうとさせる力はどこにあるのでしょうか。
それは船にあるのです。
堂々たる船の偉容が、私に乗ることをきめさせるのです。
名号みょうごうを信ずることも 阿弥陀如来あみだにょらいの力です。
私の考えですることではありません。
名号みょうごうのはたらきのすばらしさを 聴聞ちょうもんするとき、 それを信じるはたらきも名号みょうごうから 与えられるのです。
名号みょうごうのはたらきが、私に 信心しんじんをおこさせてくださるのです。
ですから名号みょうごうのいわれを聞くことが 大切です。
 つみの深い、煩悩ぼんのうにみちみちた 私たちです。
 地獄じごくしか行くところがない私たちです。
そのような私たちを救うために、 阿弥陀如来あみだにょらいが完成してくださった 名号みょうごうです。
そのいわれをしっかりと聴聞ちょうもん しましょう。


(話題)
 信心しんじんの大切さについて話し合ってください。


※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集) 正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は 「正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」の 依経段えきょうだん を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。



今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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