《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

第16回 十二の光(一) 更新 平成24年12月

これまでのところで、親鸞聖人は 法蔵菩薩ほうぞうぼさつ誓願せいがんと、 法蔵菩薩ほうぞうぼさつ阿弥陀如来あみだにょらいと なられた後の 衆生救済しゅじょうきゅうさいの 活動についてお示しになりました。
つづいて、私たちがどのようにして救われていくのかという、 阿弥陀如来あみだにょらい光明こうみょうのはたらきについて 述べておられます。
阿弥陀如来あみだにょらい光明こうみょうには、 はかり知れないほど多くの徳があるのです。
ここでは、 無量光むりょうこう無辺光むへんこうなどの 十二の功徳くどくがあげられています。
阿弥陀如来あみだにょらい光明こうみょうは、 どんな人の心をも照らして下さり、
また、どんなかたくなな人の心の中にも入って下さって、
すべてのさまたげをのぞき、私たちが、明るい生活ができるようにして下さいます。
その光は、人間のがふつうに経験する光とは異なっています。
十二光じゅうにこうの最初は、 無量光むりょうこうです。
無量とは、無限ということで、 阿弥陀如来あみだにょらい光明こうみょうのはたらきは
時間的に無制限であって、いつの時代の 衆生しゅじょうをも 救うはたらきをもっておられることをいいます。
次が無辺光むへんこうです。
無辺とは、果てしがないということで、 阿弥陀如来あみだにょらい光明こうみょうは、
十方世界じっぽうせかいの すみずみまでくまなく照らすはたらきをもっておられるのです。
このように、 無量光むりょうこう無辺光むへんこうは、 阿弥陀如来あみだにょらいが、
時間的には、過去、現在、未来の三世にわたり、
空間的には、十方じっぽうの あらゆる世界を照らして
一切の 衆生しゅじょうを 完全にお救い下さる というすばらしい仏であることをあらわしています。

(話題)
 無量光むりょうこう無辺光むへんこうについて話し合いましょう。


※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集) 正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は 「正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」の 依経段えきょうだん を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。



今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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