《 聖典の講座 》
『無常迅速 生死の事大なり』
『仏説無量寿経』
(巻上)には、
法蔵菩薩が
四十八願をおこされ、
さらにその重要な所を重ねて誓われたことが説かれています。
「我建超世願」ではじまる
偈がそれです。
これを「重誓偈」と呼んでいます。
そのうたには三つのことが誓われています。
(一)わたしは世に
越えすぐれた
願をたてた。
必ず
この上ないさとりを
得よう。
この願を
果たしとげないようなら、
誓って
仏にはならない。
(二)わたしは限りなくいつまでも、
大いなる
恵みの
主となり、
力もなく
苦しんでいるものをひろく
救うことができないようなら、
誓って
仏にはならない。
(三)わたしが仏のさとりを
得たとき、
その名はすべての
世界に
越えすぐれ、
そのすみずみにまで届かないようなら、
誓って
仏にはならない。
(『浄土三部経』)
という三つです。
この中の第三番目について、親鸞聖人は、
正信偈に、
「重誓名声聞十方」
(重ねて
誓ふらくは、
名声十方に
聞えんと)
と言われたのです。
南無阿弥陀仏という名前
(名号)を衆生に
回向してお救いくださるのは、
一切の諸仏の中でも
阿弥陀如来だけですから、
とくに三つの誓いの中の第三番目をとりあげられたのです。
阿弥陀如来が私たちを
救ってくださる具体的な方法として、私どもにあたえてくださったのが、
南無阿弥陀仏の
名号です。
その名号を
人びとにとどけて必ず救うと
誓われたところに、そのお救いのすばらしさがあります。
(話題)
「重誓偈」をみんなで拝読しましょう。
※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集)
正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は
「正信偈念仏偈」の
依経段
を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。
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