《 聖典の講座を始めます 》
更新 平成23年9月

第一話  正信偈しょうしんげ

 「帰命無量寿如来きみょうむりょうじゅにょらい 南無不可思議光なもふかしぎこう」ではじまる 正信偈しょうしんげは、浄土真宗じょうどしんしゅうの大切なおつとめの一つとして、 私たちのご先祖によって、今日まで長い間受けつがれてきました。
 子供の頃、日曜学校や子ども会で正信偈しょうしんげをおつとめした思い出のある方がおられるでしょう。
 夕暮れどきに、おじいさんやおばあさんが、仏前で正信偈しょうしんげをあげておられた様子を記憶している方も あるかもしれません。かつて、真宗の門徒は、どこの家庭でも、家族が仏前に集まって、正信偈しょうしんげのおつとめを しました。そこに、浄土真宗じょうどしんしゅうの門徒としてのうるわしい姿がありました。
 しかし、この頃は、そういう光景はあまり見られなくなりました。それにつれて、家庭内に家族同士の相互理解や、 敬愛の心、思いやりの心が欠けてきているのではないでしょうか。自分も他人も、ともに心豊かに、幸せに生きていこうと いう考え方が失われてきたように思います。
 もう一度、かつてのように、家族が仏前に集まって、心をあわせ、声をあわせて正信偈しょうしんげのおつとめをする習慣を とりもどそうではありませんか。
 おつとめは、形式的な習慣だと軽視してはなりません。おつとめは私たちの心の在り方の具体的なあらわれです。 家族がそろっておつとめをすることによって、みんなが心をあわせて、よろこびと希望をもって苦しみや悩みの 多い人生を生きていく勇気が湧いてくるのです。
 『正信偈しょうしんげをめぐって、思い出すことがあれば語り合いましょう。』

 ※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集) 正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は「正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」の 依経段えきょうだんを50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるように なっています。
 ※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。



本堂の、内陣です。





四季折々の花で、一時を。
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