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ただ念仏して |
それが深い悲しみであれ、また深い |
喜びであろうとも、人間の心の真底 |
がゆすぶられた時、「なむあみだぶ |
つ」が口をついて出てくる。 |
この念仏が、遠い昔から人々の口を |
ついて称えられ、続けられて来た |
ということは、何と尊いことであろ |
う。「ただ念仏して」ここには自分 |
に属する一切が否定されて、如来の |
呼びかけに随順する自然法爾の世界 |
がある。いずれの行も及びがたい |
人間の深い自覚がある。この私の |
口をついて出る念仏の中に、如来の |
本願の呼びかけが大きく響いて |
聞こえてくることのありがたさ。 |
【「伝道集掲示」 小山乙若 より】 |