《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

  
第82回 第四条 慈悲に聖道しょうどう・浄土のかはりめあり 更新 平成30年6月

 慈悲じひについて、 聖道門しょうどうもん浄土門じょうどもんとでは ちがいがあります。
 聖道門しょうどうもん慈悲じひとは、すべてのものをあわれみ、いとおしみ、はぐくむことですが、 しかし おもいのままに すくいとげることは、きわめて むつかしいことです。
 一方いっぽう浄土門じょうどもん慈悲じひとは、 念仏ねんぶつして すみやかに ほとけとなり、 その おおいなる 慈悲じひこころで、 おもいのままにすべてのものを すくうことをいうのです。
 この きている あいだは、どれほどかわいそうだ、 どくだと おもっても、 おもいのままに すくうことはできないのだから、このような 慈悲じひ完全かんぜんなものではありません。
 ですから、ただ 念仏ねんぶつすることだけが 本当ほんとう徹底てっていした おおいなる 慈悲じひこころなのです。
 このように 聖人しょうにんおおせになりました。



※『大きな字の歎異抄たんにしょう』 
   解説 梯實圓かけはしじつえん
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今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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