《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

  
第74回 一切の聖教章いっさいのしょうぎょうしょう大意たいい 更新 平成29年10月

 浄土真宗じょうじんしゅう信心しんじんというのは、 南無阿弥陀仏なもあみだぶつ六字ろくじのいわれを聞き開くことです。
この南無阿弥陀仏なもあみだぶつ六字ろくじは、 南無なも帰命きみょうすれば、ただちに 阿弥陀仏あみだぶつが おすくいになるということです。
ですから、 南無なもという二字は 帰命きみょうであって、 衆生しゅじょうが自力にたよることをやめ、 阿弥陀仏あみだぶつにおまかせするということであり、その 衆生しゅじょう阿弥陀仏あみだぶつがみなもらさず お救いになるということです。
 このように、 南無なもとおまかせする 衆生しゅじょう阿弥陀仏あみだぶつがお救いになるという道理ですから、 南無阿弥陀仏なもあみだぶつ六字ろくじは、私たち 衆生しゅじょうが 平等に救われるいわれであるということがわかります。
 そこで、 他力たりき信心しんじんを得るということも、 南無阿弥陀仏の六字のいわれを心得るということであり、 一切いっさい聖教しょうぎょうも、ただ 南無阿弥陀仏の六字を信じさせるためのものであると思うべきです。



※『御文章ごぶんしょう ひらがなばん拝読はいどくのためにー』(本願寺出版社 定価:\756(本体\700+税) 電話 075-371-4171)

  蓮如上人五百回遠忌法要れんによしょうにんごひゃっかいおんきほうよう記念きねんして 『御文章ごぶんしょうーひらがなばん』が ご制定せいていになりました。
本書ほんしょ は、この『御文章ごぶんしょう』を 有縁うえん方々かたがたが、 ただしく 拝読はいどくし、 おきくださった 趣旨しゅしをよく ご理解りかいいただくように 配慮はいりょして 制作せいさくした 解説書かいせつしょです。
御文章ごぶんしょう』は、 蓮如上人れんにょしょうにん浄土真宗じょうどしんしゅうの みおしえの 精髄せいずいを、 人々ひとびと生活せいかつそくしてわかりやすく おきになり、 幾百星霜いくひゃくせいそう脈々みゃくみゃく今日こんにちつたえられてまいりました 宗門しゅうもん大切たいせつ御聖教おしょうぎょうであります。
蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき』に、 「『御文章ごぶんしょう』は、 凡夫ぼんぶ浄土じょうど往生おうじょうする みちあきらかに うつかがみ」【一七七条】であり、また 「毎日まいにち、 『御文章ごぶんしょう』の とうとい お言葉ことばかせていただくことは、そのつど たから頂戴ちょうだいするようなもの」【二八八条】であると べられている 所以ゆえんです。
本書ほんしょ編集へんしゅう浄土真宗教学研究所じょうどしんしゅうきょうがくけんきょうしょ担当たんとういたしましたが、 勤式指導所ごんしきしどうしょ協力きょうりょくて、 拝読はいどく方法ほうほう考慮こうりょして 本文ほんぶんにわかりやすい 仮名がな拝読符号はいどくふごうし、 研究所けんきゅうしょにおいて、 脚註きゃくちゅう巻末註かんまつちゅうもうけて、 各通かくつう大意たいい解説かいせつするなどの 措置そちこうじました。
本書ほんしょを、 ご制定せいていの 『御文書ごぶんしょうーひらがなばん拝読はいどく手引てびきとして、いつでもどこでも ひもとき、 活用かつよういただくことを 念願ねんがんいたします。

 平成十年十一月十三日
 浄土真宗教学研究所所長
    石田慶和
【「刊行にあたって」より 抜粋】


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