《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

  
第66回 信心獲得章しんじんぎゃくとくしょう大意たいい 更新 平成29年2月

 信心を得るというのは、第十八願を心得るということであり、そりはとりもなおさず、 南無阿弥陀仏のいわれを心得ることです。 
 私たちが、南無と阿弥陀仏に帰命きみょうする心は、 私たちをお救いくださる阿弥陀仏の本願のはたらきなのです。 
 これがすなわち、如来が凡夫ぼんぶに如来の徳を 回向えこうされるということです。 
それを『大経だいきょう』には、 「令諸衆生功徳成就りょうしょしゅじょうくどくじょうじゅ」と説かれています。
はかりしれない昔からつくり続けてきたつみが、 本願ほんがんのはたらきによって 消滅しょうめつするわけがあるので、浄土に往生することに定まって決して退かない位につくというのです。
煩悩ぼんのうだんぜずして 涅槃ねはんをう」というのはこのことです。
この教えは浄土真宗じょうどしんしゅうだけが説くものですから、他の宗派の人に対して いうべきことではありません。
十分心得るべきことです。 



※『御文章ごぶんしょう ひらがなばん拝読はいどくのためにー』(本願寺出版社 定価:\756(本体\700+税) 電話 075-371-4171)

  蓮如上人五百回遠忌法要れんによしょうにんごひゃっかいおんきほうよう記念きねんして 『御文章ごぶんしょうーひらがなばん』が ご制定せいていになりました。
本書ほんしょ は、この『御文章ごぶんしょう』を 有縁うえん方々かたがたが、 ただしく 拝読はいどくし、 おきくださった 趣旨しゅしをよく ご理解りかいいただくように 配慮はいりょして 制作せいさくした 解説書かいせつしょです。
御文章ごぶんしょう』は、 蓮如上人れんにょしょうにん浄土真宗じょうどしんしゅうの みおしえの 精髄せいずいを、 人々ひとびと生活せいかつそくしてわかりやすく おきになり、 幾百星霜いくひゃくせいそう脈々みゃくみゃく今日こんにちつたえられてまいりました 宗門しゅうもん大切たいせつ御聖教おしょうぎょうであります。
蓮如上人御一代記聞書れんにょしょうにんごいちだいきききがき』に、 「『御文章ごぶんしょう』は、 凡夫ぼんぶ浄土じょうど往生おうじょうする みちあきらかに うつかがみ」【一七七条】であり、また 「毎日まいにち、 『御文章ごぶんしょう』の とうとい お言葉ことばかせていただくことは、そのつど たから頂戴ちょうだいするようなもの」【二八八条】であると べられている 所以ゆえんです。
本書ほんしょ編集へんしゅう浄土真宗教学研究所じょうどしんしゅうきょうがくけんきょうしょ担当たんとういたしましたが、 勤式指導所ごんしきしどうしょ協力きょうりょくて、 拝読はいどく方法ほうほう考慮こうりょして 本文ほんぶんにわかりやすい 仮名がな拝読符号はいどくふごうし、 研究所けんきゅうしょにおいて、 脚註きゃくちゅう巻末註かんまつちゅうもうけて、 各通かくつう大意たいい解説かいせつするなどの 措置そちこうじました。
本書ほんしょを、 ご制定せいていの 『御文書ごぶんしょうーひらがなばん拝読はいどく手引てびきとして、いつでもどこでも ひもとき、 活用かつよういただくことを 念願ねんがんいたします。

 平成十年十一月十三日
 浄土真宗教学研究所所長
    石田慶和
【「刊行にあたって」より 抜粋】


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