《 聖典の講座 》
 
『無常迅速 生死の事大なり』

第26回 み名の救い【2】 更新 平成25年10月

(偈文) 
本願ほんがん名号みょうごう正定しょうじょうなごうなり。
至心ししん 信楽しんぎょうがん (第十八願)を いんとす。
         (第二十五話〜二十八話)

浄土真宗の教えは、私たちが、 阿弥陀如来あみだにょらいに おねがいをして救っていただくというような教えではありません。
私たちがおねがいする前に、 阿弥陀如来あみだにょらいの 方から、「私をたよりにせよ」と呼びかけてくださっているのです。
ですから、私たちはそのお言葉にしたがうだけです。
それを、「本願ほんがん名号みょうごう正定しょうじょうごうなり」と言われたのです。
本願ほんがん」とは、 「迷うすべての人びとを救わなければ私は仏にならない」と誓われた根本の願いを言います。
これが第十八願だいじゅうはちがんです。
阿弥陀あみださまは、その誓いのとおりに、 私たちを救うはたらきを完成されたのです。
そして完成された救いのはたらきを 「南無阿弥陀仏なもあみだぶつ」という 名号みょうごうとして私たちに与えて くださったのです。
ですから、南無阿弥陀仏なもあみだぶつ という名号みょうごうは、私たちを 救ってくださる阿弥陀如来あみだにょらいの 救いのはたらきそのものです。
 お釈迦しゃかさまは、 「浄土三部経じょうどさんぶきょう」の 中に、南無阿弥陀仏なもあみだぶつの お名号みょうごうが、私たちを浄土に 往生させてくださるはたらきであることをくわしく説きしめしてくださいました。
私たちは、お釈迦しゃかさまのお説き くださった教えを学ぶことによって、 南無阿弥陀仏なもあみだぶつ名号みょうごうこそ、 阿弥陀如来あみだにょらいが 私たちをお浄土に生れさせてくださるはたらきであることを知らされるのです。
ですから、本願ほんがん名号みょうごう正定しょうじょうごうと言われたのです。


(話題)
 南無阿弥陀仏なもあみだぶつの お名号みょうごうを、あなたはどのように 理解していましたか。


※『朗読法話集(第二集)』(本願寺出版社 1.200円 電話 075-371-4171)【『朗読法話集(第二集) 正信偈のこころ』として本願寺より刊行されています。】
この本は 「正信偈念仏偈しょうしんねんぶつげ」の 依経段えきょうだん を50編に分け、一つのテーマでひとつの内容を味わっていただけるようになっています。
※本書を朗読し、自分自身が味わいを深めていきたいものです。



今生最後と思うべし 一このたびのこのご縁は 我一人の為と思うべし 一このたびのこのご縁は 初事と思うべし 一このたびのこのご縁は 聴聞の心得


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